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≪宇佐美誠法≫お金の行方と、幸せの行方は一緒じゃないよ

お金って、
人を幸せにすると
思いますか?

それとも不幸にする?

私が経営していた
風俗の会社には
約150人のキャストと呼ばれる
女性たちがいました。

みなさん、お金が大好きです。

必要に迫られて、
あるいは短期間で
たくさんのお金を得るために、
風俗業界へ飛び込んできました。

金の亡者とまでは言いません。
でも、多少がめついところがあります。

いいか悪いかは別として。

一般的な企業で働いていると
考えられないぐらいの巨額が
目まぐるしく動く業界でもあります。

お給料の支払い体系は
そのキャストの選択によりましたが
場合によっては、
お客様が一人つくごとに
現金とっぱらい。

一般的な企業勤めの
お友達がいたとして、
金銭感覚はどうしても
ずれてしまいます。

単純に言って、
異業種のお友達は
できにくいですよね。

かといって、同業種も難しい。

基本的には
キャスト同士の交流を
認めていません。

トラブルになったときに困るから。

そういう意味では、みんな
孤独なんです。

それが、ホストクラブに
通う子が多い
理由の一つだと私は考えています。

ある程度稼いでる女性なら、
ホストクラブに行くだけの
お金を、うっかり
持ってしまっているから。

好奇心で、楽しさを求めて
飛び込んでみた
非日常の世界ですよ。

女性たちがはまるのも、
分からなくもないです。

ただし。

通い詰めて、挙句に
何とか君と本気で付き合ってる、
と言い出すと、もう
私には理解が及びません。

どう考えても、
ホスト君は彼氏「風」の
金食い虫でしかないでしょう。

女性が本気になっても、
そんなこと気にせずに、
いえいえ、そこを利用して
さらにお金を使わそうとする。

これって、偏見ですかねぇ。

私の見てきたホストの男性たちは
そんな感じで、
よく女性から相談されたんです。

キャストたちが稼いだお金を
どう使おうと
もちろん彼女たち次第なんですが
ホストに貢いでるとなると
やるせないものがありましたね。

こういう相談事で
正論を言っても
彼女たちには届きません。

どこかで目が覚めて、
ホストクラブ通いをやめるか、
まだ続けるか。

決めるのは、私ではありませんでした。

お客さんはお客さんであって
本気になる相手じゃないと、
身をもって知っているのに
悪い男につかまってしまう。

そこに彼女たちの
心の闇を見た気分でした。

いくらお金があっても、
決して彼女たちは
幸福じゃない。

孤独に耐えかねて
ニセモノの人間関係に
どっぷりとつかって。

お金を稼いで、貢いで。

たとえ本人がそれこそ幸福と
言い張ったとしても、違います。

そこにある闇から抜けたいからこそ
ニセモノを求めるんです。

お金が彼女たちを
不幸にしたわけじゃないけれど
お金がなければ、最初から
不幸の道に踏み込まなかったのでは。

なんだか、切ないものを感じました。

遠い日の、しょっぱい思い出でした。

≪宇佐美誠法≫

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