
≪宇佐美誠法≫まずはそのバイアスを外してみませんか?
ある日、古い友達が
私のところへ訪ねてきました。
理由は何だったか、
残念ながら、記憶にありません。
ただ、その女性は昔
秘かにあこがれていた
かわいらしい感じの人だったのです。
ところが登場したのは
ボーイッシュというか
中性的な、意志の強そうな人でした。
面影はあるのですが、
別人かと思うぐらい変わっていて
最初は気づかなかったぐらい。
彼女の言うには、
女性であることに
嫌気がさしている、とのこと。
かといって男ではないし、
自分のジェンダーを
見直している途中なんだそう。
彼女のご主人は外国人で
ヨーロッパにいたはずが、
私の知らない間に
別れて日本に戻っていました。
結婚期間に自立心旺盛な
西洋の女性たちを見て
感化されたところがある、
と本人は言っていました。
けれども、日本の男女観が
迷いに拍車をかけているとか。
確かに、日本では
男女差別的なことが
たくさん残ってますよね。
今では少なくなったものの
雇用機会が男性と女性で
違っているとか、家事は女性とか。
あるいは女の子は赤やピンク、
男の子は青や緑の物を
持つように言われたり。
おもちゃにしても、
女の子はお人形、男の子はロボット。
並べると、やはり根強い
「ジェンダーでの不平等」が
残っていますよね。
もちろん海外でも
まだまだ同じような不平等は
残っているでしょう。
それでも日本ほどひどくない、と
その友人は言います。
私はもういい歳の男性で
昔に比べると
女性の地位は向上したな、
なんて思うのですが。
全然だめだとか。
女性が自分の意見を強く言わない。
これがよくないんだよ、と彼女。
そんな女性、怖くていやだと
私が言うと、「ほらそれ!」と
大笑いされました。
男性同志なら意見の交換は
あまりにも普通なのに
女性が意見を言うと
男性が引いたり、聞かなかったりする。
その結果、女性の多くが
馬鹿になっていくんだそうです。
馬鹿な女性を相手に
上に立っている気になっちゃだめだよ、
と、釘もさされました。
本来は男性も女性も対等、
上下があるとしたら、
その能力や本質的な部分であって
ジェンダーは関係ないって。
欧州の空気を吸ってきた彼女には
日本という島国の男女関係が
いびつに見えたのでしょうね。
理屈で考えると
まったくその通りなんです。
叩き込まれてきた
いわゆる『ジェンダー・バイアス』を
外していくためには
みんながそれを意識しないと
いけませんよね。
自身のジェンダーに悩むからこそ
色々見えることがあるのだと
彼女は言っていました。
彼女の言葉を借りると
「男性とか、女性とかの前に
自分だよ」ですって。
いい言葉をありがとうね。
≪宇佐美誠法≫

宇佐美 誠法

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